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ホーチミン市 - 東南アジア有数の世界都市

ホーチミン市(ホーチミンし、ベトナム語: Thành phố Hồ Chí Minh / 城舗胡志明 Thanh Pho Ho Chi Minh.ogg 聞く)は、ベトナム社会主義共和国最大の経済都市。東南アジア有数の世界都市でもある。

概要

ベトナム国民の父として親しまれる人物である『ホー・チ・ミン』と音韻弁別するため、通常はホーチミン市またはホーチミン・シティ(英語: Ho Chi Minh City)と呼ぶ。旧名はサイゴン(ベトナム語: Sài Gòn / 柴棍 Saigon.ogg 聞く、中:西貢)であり、現地では今なお「サイゴン」という表現が、様々な場面で使われており、都市名としては「ホーチミン市」よりも通じる。また、ベトナム人の間では「HCMC」「TP.HCM」と省略されることが多い。


ベンタイン市場

古くからベトナムの経済的中心地として栄え、「東洋のパリ」と呼ばれたフランス統治時代の影響が残る街並みと、経済成長で建てられた高層ビル郡と雑多なバイク渋滞・スラム街が同居し、アジアらしさを残す街並みである。登録人口ベースで800万人を抱えるホーチミン市は、ベトナム南部圏の中心として、同国GDPのおよそ半分を占め経済を牽引している。

政治・行政機構

ホーチミン市はベトナムにおいて省と同格の都市である。そのため、ホーチミン市の政治構造は省のそれに類似しており、選挙で選ばれた95人の評議員からなる人民評議会と、人民評議会によって選ばれた13人の委員からなる人民委員会とが、最も重要な地方政府機関となる。世界の他の市とは異なり、一人の首長が政治・執行を統括するのではなく、人民評議会議長が市の政治部門の頂点に立ち、人民委員会委員長が市の執行部門の頂点に立つ。ベトナム共産党 (CPV) がベトナムにおける全ての政治・経済・社会活動を指導するので、ベトナム共産党ホーチミン市委員会書記がホーチミン市で真に最高位にある指導者ということになる。 ホーチミン市は2003年12月以降24の行政区画に区分されている。そのうち5つ(面積1,601km2)は郊外の県(ベトナム語: Huyện / 縣)として位置づけられる。

ホーチミン市域の周囲にあり、同市の公式な境界線の内側にある非都市化農村地帯がこれに当たる。これらはニャベ、カンゾ、ホクモン、クチ、ビンチャインの5県である。残る19の区(ベトナム語: Quận / 郡)は市域内に置かれている(面積494km2)。これら市街地区のうち名前が付けられているのは7区(タインビン、ビンタイン、フーニャン、トゥドゥック、ビンタン、タンフー、ゴーヴァップ)であり、残りは単純に1から12までの数字が名前になっている。郊外県が通常多数の村(ベトナム語: Xã / 社)や町(ベトナム語: Thị trấn / 市鎮)から成り立っているのに対して、市街地区はいずれも多数の坊(ベトナム語: Phường / 坊)と呼ばれる地区に分かれている。2006年12月からは、ホーチミン市には259坊、58村、5町が置かれている(以下のホーチミン市行政単位一覧を参照)。

経済

ホーチミン市は南北ベトナム統一後もベトナムで最も重要な経済的中心地である。数多くの大企業も含め、およそ30万社がハイテク産業、電器、機械加工及び軽工業に従事し、あるいは、建設業や素材産業、農業製品製造業に携わっている。現在、ホーチミン市には15の工業団地及び輸出加工地区があり、これに加えて、Quang Trung Software Park 及び Sai Gon Hi-tech Park がある。


Quang Trung Software Park

ホーチミン市には、小規模なものを除いても171の市場、スーパーマーケットのチェーン店が10系列、高級ショッピングモールが1ダース、多数の美容服飾センターがある。50行を超える銀行が何百もの支店を有しており、拠点を置いている保険会社も20社ある。ホーチミン市には、ベトナムで最初の証券取引所が2001年に開かれた。 ドイモイ政策導入後のベトナム経済の成長に合わせてホーチミン市の経済活動も活発しており、2005年には、ホーチミン市の域内総生産は推計で116億米ドル(対2004年比12.2%増)、人口1人当たり約1,850米ドルになり、ベトナムの国民総生産の20%を占めた。この域内総生産を購買力平価により計算すれば、560億米ドル(人口1人当たり8,900米ドル)に達する(全国平均の約3.5倍高い)。


サイゴン川と中心市街地

ホーチミン市の工業生産高は56億米ドルで、全国合計の30%に等しい。ホーチミン市の港の輸出入高は290億米ドルで、全国合計の40%である。ホーチミン市は、国家予算の歳入の約30%を担っている[要出典]。 また、本田技研工業やパナソニック、三菱重工や日本航空など多数の大企業の他、製造業や貿易業をはじめとした中小の日本企業も多数ホーチミン市に進出しているほか、市内には日本のODAによる建築物も数多い。